コミュニティが持つアイデンティティを共有しながらも、独自の際立つスタイルを持つHan Sanは、クランの精神に忠実に、巧みにファッション性豊かなアンサンブルを仕立てます。
ファッションデザインの分野において20年以上の経験を持つChong Han Sanは、テロック・アイヤー・ストリートに地元ブティック「Q メンズウェア（Q Menswear）」を創業しました。
鋭敏、情熱的、そして堅実。これらの言葉がHan Sanという人物を表すのにふさわしいでしょう。ファッションデザイナーとして20年修行し、オーダーメイド紳士服の分野専門に15年間の経験を積んだ「Q メンズウェア」の創業者はシンガポールで最も高く評価されているデザイナーの一人です。しかし、彼を前進させ続けているのは成功ではありません。それは、他の人々の人生に良い影響を与えることができる喜びなのです。服装はその人の行動に影響を与えるという信念を持つHan Sanは、人々が本来持つ能力を発揮するのを手伝うことが自分のゆるぎない使命だと考えています。
「私達一人一人は各自のスタイルを持つ個人かもしれませんが、
みんなが集まれば一つの精神、一つの氏族（クラン）なのです」
ザ クラン ホテルでは、巧みにつむがれた、ファッション性溢れる20のデザインからなる制服コレクションを採用しています。
テロック・アイヤー・ストリート沿いにブティックを開業したHan Sanは、同業のショップオーナー達の間には、その多様性にもかかわらず、暗黙の仲間意識が形成されていることを発見しました。靴磨き専門店の「メイソン＆スミス（Mason and Smith）」や他の紳士服店などの近所の店は、しばしば互いの店をひいきにしており、時にはコラボレーションを行ったり、時には顧客を推薦したり紹介していたりしていたのです。このコミュニティという情熱的な感覚は、ザ クラン ホテルの周辺地区に根付いた昔のクラン・アソシエーションの物語を想起させます。移民達はコミュニティに安らぎを求め、共に家族のようなつながりを築き、そこで様々な発見をし、成功のための新たなチャンスを見つけたのです。
「助言者と助言を受ける者」という関係性から「起業家仲間」へ。
テロック・アイヤー地区の紳士服コミュニティの強い絆について語るJohn（左）とHan San（右）
Han SanのJohn Chung（「メイソン＆スミス」創業者）との友情がこれを証明しています。かつて「Q メンズウェア」で実習をしていたJohnは、他の人にはない情熱と可能性を示したのです。それを敏感に察し養成したのがHan Sanでした。今ではその実習生が達人となり、彼ら二人は本物の親近感を共有しています。だからこそ、彼らは起業家として、そして目利きの職人としての旅を共にすることができるのです。「Q メンズウェア」に足を踏み入れれば、このブティックの棚に展示されている「メイソン＆スミス」の高級革製品とともに飾られた写真の中で、そっと会釈するJohnの姿が目に入ってきます。
Han Sanは自分を成功に導いたのはこれらの人間関係のお陰で、だからこそ、その恩送りをすることが自分の使命だと考えているのです。さらに彼の体験はいずれ、最終的にクランのスタッフが現在着用しているファッション性豊かな制服コレクションに影響を与えることになります。
「私達は一人一人が心地よく着用できるものは何かを発見し、
彼らの好むスタイルの制服コレクションをデザインしました」
多様性、親しみやすさ、そしてかすかな東洋の趣。ザ クラン ホテルの制服は、スタイリッシュかつプロフェッショナルな見た目でありながら、自宅にいるように快適に過ごせるようデザインされました。20種類の個性的なデザインの制服は全て、体にフィットするよう特別にあつらえられ、Han Sanと彼が率いる仕立職人のチームにより巧みに縫製されています。
ザ クラン ホテル・シンガポールにご滞在の際にも同様に、上質へのこだわりをご体感頂けることでしょう。
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マネキンに着せたザ クラン ホテルの三つの制服デザイン
Han Sanの顧客における著名人にはシンガポールの国務資政リー・シェンロンや駐シンガポールアメリカ大使のカーク・ワガーなどがいます。また、「Q メンズウェア」は、2021年、2020年、および2019年に、Singapore Tatlerの「ベスト・オブ・シンガポール賞」を受賞しました。さらに、2021年のスター・アワードに参加したセレブ達や、2018年のヒット映画『クレイジー・リッチ！』の出演者達の衣装にも協力しました。
